作っては壊し続ける生業を無駄と言わずに芸術と呼ぶ
効率性を求める日常にうんざりしていると芸術のありがたさが分かってくることがある。最短距離で省力で物事を成し遂げることのかっこ悪さがなぜか必要以上に感じられて困る。
いろいろな芸術作品に触れるとそこにあるのは表現したいというパワーだ。表現のなかに何かを感じさせるものがある。それは決して目的に一直線のなにかではない。むしろ作家が試行錯誤してたどり着いた軌跡のようなものだ。形にならないなにかを含めたすべてが芸術だ。
自分の仕事を芸術と考えたことは今までに一度もない。でも、考えてみれば一種の芸術なのかもしれない。仕事を通して表現しているものがあるのだから。失敗を汚点と考えるのか、芸術作品を完成させるためのアクセントと考えるのか。それで話はずいぶんと違ったものになる。
Andrys StienstraによるPixabayからの画像