歌帳

日々の思いを歌にこめて

雪ならば雪が隠せることもありその間に育つ夢の芽もあり

 

 雪は豊年の予兆と考えた歴史は長い。科学的見地からしてもまんざら誤りとは言えぬらしい。家持の歌を引くまでもなく、雪は特別な思いを抱かせる。

 

 

金よりも

金よりも大切なものばかりだが金が大事と言わねばならぬ

 

 本当は金よりも大切なものはいくらでもある。金がなくても得られる幸せは確かにある。だが、富の集中がもたらす格差を見せつけられると、ついやはり金が大事だと言ってしまうのだ。金が無いことを恨み、少しでも稼ぐことに熱中する。少し高いところから見れば儚い営みであるのに。